4年前期の成果物

こんにちは。

今回は【ヤマ】がブログを担当させていただきます。

前期も無事終わりまして、私は毎年同様、特に大したことをするでもなく力尽いたまま廃人と化しておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

溶けてしまいそうな暑さもそろそろ和らいでは…いただけないようですかね。

一時期より少しだけマシになったような気はしますが、まだまだ暑い日々が続いておりますのでご自愛ください。

セミ爆弾にもお気をつけくださいませ。

そんなことより。

この記事ではかわゼミ4年の面々が総合演習Ⅱで制作した作品を紹介させていただきます。毎度の事ながら力作揃いで、展示期間がないのがとても残念に思えます。

そして8月の記事なのに、更新がほぼ9月になってしまい申し訳ありません…。

それでは、

お名前

1:成果物のタイトル

2:成果物の概要

3:成果物についての感想・ポイントなど

4:卒制について

という項目で回答をいただいたものを掲載してまいります。

いで

1:見る角度で変わる体験型ポスター

2:同じ事象に対しての女子二人の心境の違いを表現しました

3:体験型の作品ということで縦930mm横1270mmのビッグサイズです!

4:まだ未定です汗


なんとこちらの作品、ご実家から2度に分けて新幹線で運んできたそうで。

また、新幹線の荷物のサイズ制限ギリギリで製作したともお聞きしました。お疲れ様でした…!

大きく迫力があり、かっこいい作品です。色使いや加工もお洒落でありながら不思議な気持ちにさせてくれますね。2人の女の子の心情の違いもわかりやすく表現されています。

もっと広い空間に展示して、少し離れたところからじっくり眺めて作品に浸りたいと思いました。

夏休みを楽しむ青年

1:絵の変化を楽しむメイキング

2:6段階の制作プロセスを繋ぎ合わせ1つの絵を作ることで制作過程自体を絵の要素として楽しむ

3:ゼミ制作は計画的に行いましょう。

1ヶ月あればなんとかなる!!

4:卒制は自分の人生史上最大の大きさの絵をアナログで描こうかな〜って思ってます!

一目で僕の作品って分かるようなやつ作っちゃいますわ〜!!!!


夏休みを楽しむ青年さん、今回は講評の日は体調不良で出席出来なかったため、後日別日に講評を行っております。そのため、作品をこの目で直接見ることが出来ませんでしたのでとても残念です。

今回も最強に繊細でかっこいい作品ですね!完成系が美しいのは勿論、過程をその一部にしてしまうとは流石の一言です。

そういえば、前回の作品は一部だけ色のついた絵でした。これもある意味過程というか、そういうような捉え方をすることもできますよね。

静止画で尚且つモノクロなのに、躍動感を感じさせます。目を奪われますね。

ふうか

1:おかしのおはなし

2:小学3.4年の女の子向けにレシピ絵本を作りました!実際に見ながら作れるように、チラシも合わせて制作しました!🧁

3:かわいらしい世界観にこだわって制作しました!🤍

私的には猫の三兄弟がお気に入りです🐈

4:未定です!でも、かわいらしいなにかを作りたいです!😉


かわいい。あまりにもすべてがかわいい。眺めているだけで笑顔になってしまうような優しい絵柄とお話です。レシピは、子どもでも作りやすいようにアレンジしたものをオリジナルで考えていて、実際に作ることもしたんだとか。すごい。

レシピのチラシ、絶対人気出ますよこれは。作中のキャラクターが作っているものを自分でも作ることが出来るのって最高じゃないですか?

かわ先生はくまさんが自分自身の顔に似せたくまのカップケーキを作っているというのがツボに入ってお好きなようでしたね。

いわ

1:漫画で少しわかる行動経済学 『こんな経験ないですか?』

2:行動経済学という実生活にも役立つ学問について漫画を通して楽しみながら知ってもらい、興味を持ってもらうための冊子です。

3:少し難しい内容を漫画という媒体を通して知ってもらいたいという目的は達成できたと思います。

4:まだテーマは決まっていませんが今回の様に漫画を活かした作品を制作したいと考えています。


行動経済学というパッと聞いた限りでは小難しそうなことを「あー!これこれ!わかる!」と共感できる、わかりやすい四コマで楽しく紹介していて大変面白い読み物でした。

思わず手に取りたくなるような表紙や帯のデザインも素敵です。

現役漫画家としての仕事ぶりを存分に感じさせる作品で、学習マンガのシリーズ(図書館とかにあるやつで伝わりますかね)として売っている幻覚が見えました。実際に発売して欲しいですね。

おちあい ゆか

1:cotoni from ENSHU

2:遠州織物を使用した、ハンドメイドブランドです。

ブランディングと洋服を3点、ブランドの小冊子や、生地の産地が分かるタグ、布みみを使用したアクセサリーなどを制作しました。

コンセプトは「生地のふるさとを知る装い」

キャッチコピーは「遠州でうまれた特別な生地で、あなたと共に永く暮らす服を。」

3:普段着ている服のブランドは分かるけど、生地がどこからやってきたのだろう?という疑問から、このハンドメイドブランドづくりは始まりました。

遠州織物をただ使うだけでなく、質の良い生地を永く着てもらうための工夫として、もとある形の服をリメイクして、違う形に生まれ変わらせる取り組みを行いました。

織布工場によって、生地の特徴や風合いが変わるのも遠州織物の奥深さ、面白さです。

今回の洋服づくりには、杉浦テキスタイルさんの生地を使用させていただきました。軽くて柔らかくてとても着心地の良い生地です!アクセサリーには、髙田織布工場さんの布みみを使用しています。モフモフのフワフワです!

4:なかなか決まりません!うわーどうしよう!!!

今回の制作では「人と関わりながら作品づくりをする」が裏テーマだったので、少し遠くへ足を運んで職人さんとお話をしたり、即売会イベントで働かせていただいたりと、いつもの自分よりもアクティブに行動できたことが成長です!

そうしてできた繋がりや深められた知識を、ここで終わらせてしまうのも悲しい気持ちになるので、生かせられる卒業制作にしたいです。

今のところ、ですけれども!

卒制おたのしみに✌️


新しいブランドが確かにそこにはありました。服の実物がある説得力、半端ないです。

しかもただの服を作っただけではなく、動機、そして布選びからブランドのシステムまで、手を抜いた所のない完璧さ。大変事細かに考えられております。

服のタグや冊子を縫って綴じているのが本当に芸が細かいなぁと思いました。個人的な好きポイントです。

是非このまま卒制も全力で突き進んで欲しいです!

しーちゃん

1:古典を楽しむパッケージデザイン

2:古典文学『平家物語』を読みながらお菓子を食べることが出来る商品のパッケージデザインです。

3:若者に、日本の古典文学に興味をもってもらうためのお菓子を制作しました。鮮やかなグラデーションやイラストで、Z世代に響くビジュアルにこだわりました。

就活と同時並行での制作はかなり大変でした。卒制では焦らないよう計画的に進めたいです。

4:フェミニズムや、ジェンダーギャップに関する内容のものを制作したいと考えています。


企画書の段階でほぼ全体のイメージが出来上がったイラストが載っていて、かなり驚きました。そこからブレることなく制作を進めていらっしゃって、本当に尊敬しかないです。傍から見れば十分すぎるほど計画的でしたよ…!

古典文学は個人的なイメージだと堅苦しくてなんだかこう色がないというか、褪せたようなイメージでした。読んでみると面白いのでしょう。けれども、中々手を出しづらい。

そんなイメージを覆す、カラフルポップで、開けながらお話を読むのがわくわく楽しみになるようなデザイン、最高です。中身がお菓子という食べ物であるのも手に取りやすくていいですよね。

かえ

1:漢字×画集

2:羽と羽根のように、漢字には同じ読みで似たような意味を持ちつつ、実は指す部分が少し異なるものがあります。それらを題材に、違いをイラストにしました。

3:自分が好きな、「漢字」と「絵を描く」が融合できたのでとても楽しかったです。ハードカバー製本をして、帯なんかつけちゃったりなんかした時はテンション上がりました。

4:卒制では今回のものを更にレベルアップしていく予定です。もっと絵を増やして、ドデカいポスターとして出力できたらと思っています。


ベタ塗りで表現されたイラストは、情報が絞り込まれており、ひと目で気持ちよく飲み込むことができます。また、それを実現出来ているところに確かな画力とセンスの良さが光っていますね。

読んでいてためになるのは勿論、本当にイラストが分かりやすく尚且つかっこよくて好きです。ドデカいポスター映えしすぎると思うので、制作を楽しみにしています。

作者本人もお気に入りのようですが、ハードカバーに帯ってのが更に素敵です。画集を眺めながら漢字の知識も増やせる。一口で二度美味しいですね。

なかお

1:真夜中のケーキ作り

2:明日が誕生日のお母さんのためにサプライズでケーキを作ることにしたホイップちゃん。お母さんが起きないように真夜中のキッチンでこっそりケーキ作りを始めます。どうかバレませんように!

3:ドタバタしている様子を表現するために開いた時に驚きのある飛び出し絵本を制作しました。色やキャラクターに統一感を出すのが難しかったです。

4:絵を描きたい!と思っていますが、まだまだ考え中です。


いやーあの大変なしかけ絵本を???

しかけ絵本というものはですね、絵を描きお話も考えたその上に、しかけを考えて組み立てなければならないのです。いわば作業量が鬼です。いや、鬼も泣いて逃げ出しますね。本を完成させている時点でまず凄すぎる、ということが伝わりましたでしょうか。

そして完成させた凄さに加えてこの作品は、描き込まれた可愛らしいイラストも、優しいお話も、安定感のあるしかけ部分も、全て持ち合わせている。素晴らしいですね。

読んでいてあったかい気持ちになりました。制作、お疲れ様でした。

本間

1:慣用句アイコン

2:手、足、耳、口、心の漢字が使われた慣用句を合計で28個制作しました。

また、制作した慣用句を学習に使えるように、意味とセットで辞書と単語帳にしました。

3:前回制作のように、なるべく情報量を削ぎ落としてシンプルにすることを心がけました。遊び心のあるアイコンづくりを目指したので、制作している時は楽しかったです。

4:正直なにも考えてなくて今すごく焦っています。

でも卒制もたぶんアイコンつくります。


情報を削ぎ落として伝えたいことを間違いないように伝えるのは本当に難しいことですが、ここにあるのは理解しやすくかわいいアイコン達。前回に引き続き、最早アイコンのプロですね。

そして今回は、慣用句の意味に合わせて遊び心という要素が加わり、楽しむこともできるようになっています。なんて実用的なんでしょう。

冊子のサイズが持ち運び用の辞書や単語勉強の本のように小さいのも超素敵です。

実際に単語帳も制作されていますし、学べるのは勿論のこと、初見でアイコンだけ見てなんの慣用句か当てる・思い出す、ゲームっぽいことも出来そうですよね。いつでもどこでも、という感じで。

マセギ

1:連作絵本「もりのどうぶつたち」

2:現代を生きる上で大切だと思ったことを表現しようと思って描いた絵本です

3:やり残したこともありますが、例に漏れず自分の身勝手さによって形作られたものなので、自分の中では満足しています。いつもは1冊作るだけでも根を上げていたので、ちゃんと4冊分間に合ってて良かったです。

4:変なもの作りたいなぁという願望はありますが、現状決まっていることは絵を描くということだけです。また歴史ものっぽいことをやりたい気持ちもありますが、下調べが大変なので悩み中です。


「4冊?正気か???」これは絵本を4冊作ると聞いた時の一言一句嘘偽りのない私の感想です。

いやしかし、本当に4冊きっちり仕上げてくるとは。しかも4冊ともハードカバー手製本。恐れ入ります。

絵がかわいいんですよ。動物達が絶妙なゆるさで。タイトル文字もそれぞれ雰囲気が違って楽しいです。

お話はパッと見、動物達の日常っぽいのですが、実は色々現実的な教訓が込められています。言葉で伝えてもまだよく分からない子供たちも、これを読んだら感覚的に理解してくれるのではないでしょうか。

大人というか我々が読んでも改めての戒めといいますかね、勉強になる内容だと思います。

ヤマ

1:くろいおともだち

2:日常生活では中々使うことのない黒の呼び名の種類を知って、黒と友達になるためのきっかけを作る本。擬人化。及び、グッズ展開。

3:似たような色、もしくは同じ色を指す別の言い方にそれぞれ個性を持たせ、キャラデザとキャラ設定に起こすこと、そして色の由来とともに読み心地の良い文章として表すことにかなり苦労しました。

また、この本は黒の色の差を表したいのではなく、黒の呼び名に種類があることを知ってもらいたいだけです。そもそも決まった色の値を指さない概念的な言葉が殆どですし。ですから、色の差は正直二の次です。

しかし、それらをプレゼンで上手く伝えられず、かなり曲解されてしまったのが残念です。やはりプレゼンは一晩で作るものでは無い(本来当たり前のことです)と反省しました。

次回は初見の方でも理解していただけるくらいに、伝えたい要点をきちんと練りつつ計画立てて頑張ろうと思います。

4:今回の成果物を修正・増補などし、完全版を制作する予定です。キャラデザを練り直したいですし、グッズ周りもしっかり制作したいですね。

どうにか単位をもぎ取れるラインを狙って、やりたいことを徹底的にやろうと思います。


私です。おめめが光るアクスタ、気に入っています。ちょっとこわくてかわいいのでね。

以上、作品紹介でした。

いかがでしたでしょうか?

どの作品も超素敵なものばかりで、尊敬し憧れるばかりです。こうして刺激を受けられる環境にあるのはありがたい、と常々思います。

改めて、お疲れ様でした!

ということで。質問の項目にも設けさせていただきましたが、いよいよ次は卒制ですね。

良い年越しを迎えるためにも、無理無茶をせず計画的に頑張りたいものです。

「計画的」とはとても嫌な響きです。

実行できた試しがありません。毎度地獄のように苦しむのに。なぜでしょうか。

いい加減「計画的」と仲良くしたいものです。

「計画的」と友達になるための本、誰か作ってくれませんかね。

では。

[ヤマ]
>かわこうせい 研究室

かわこうせい 研究室

静岡文化芸術大学にて、ビジュアルで物語る「ナラティブ・デザイン」を研究しています。 絵本やイラストなど描くデザインを核に、グラフィックやファッション、インスタレーションから人工知能までバラエティに富んだ分野で活動しています。

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